連休も終盤。ちょっとお天気がわるいですが、楽しまれてますでしょうか?
さて、今日は普通のお住まいにはあまり関係がないのですが、篠山市や三田市周辺の農家さんには必須の農業用倉庫屋根の改修のご紹介です。
農業をされている方のお宅には、必ずと言っていいほど農業用の耕うん機、田植機などを収納保管するための農業用倉庫が建てられています。
立派な家だと、母屋と様式、デザイン、仕様を合わせた入母屋造りで、納屋とか離れとか言って、1階は農業用資機材の保管やお米の保管、作業場として利用するスペースを確保しながら2階は居室として利用されてところも多くあります。
見た目蔵のような作りのものありますが、実用性、機能性はもちろんですが、ともにステータスシンボルとしての役割も兼ね備えていそうです。
昔は、2階に屋根葺き、補修用のカヤやわらなんかが保管されているところもありましたが、最近はほとんどその需要はなくなているようです。
お話しを戻して屋根の改修にもどります。
今回改修させていただいたのは、比較的新しい鉄骨造の建物で、屋根はスレートの波板で葺かれていました。
この建物はメンテナンスがよくされていて赤茶色に塗装されていましたが、普通はよく工場や倉庫の屋根に葺かれているものと同じで、素材のままのグレーのものをよく見かけられると思います。
この屋根素材は安価で火にも強く使いやすかったため、多量に使われてきましたが、他の建材同様アスベストの問題がでてきていました。
また、どうしても硬くて薄いので、何かのひょうしに割れることや寒いところだと凍害やそのほか劣化もあったり。
そこで、今回お施主様とご相談させていただいた結果、工事期間中の雨水対策、ゴミ、ホコリ問題、そして何より工事費をできるだけ低く抑え、アスベスト対策もできるということで、スレート屋根の改修にカバー工法を採用しました。
カバー工法はその名の通り、既設の屋根葺材の上に重ねて新しい屋根葺材を重ね葺きする工法です。
素材は、金属ですが、ガルバリューム鋼板が多いのではないかと思います。もちろんステンレスやチタンでも作れるでしょうがお高いですよね。
今回は、ガルバリュウム鋼板を使ったエバールーフやまなみという製品を使わさせていただきました。
仕上げの塗装は、遮熱塗装にしてあります。また、屋根裏面には、薄いですが発泡性の断熱材が貼り付けられており、結露や雨音に対しても効果があると思います。
工事は既存の屋根の上から葺くのですが、スレート屋根は劣化によりもろくなっていたりすると直ぐに踏抜きなどの破損につながる恐れがあり、場合によってはそのまま屋根を突き抜けて1階まで落下するという事故につながります。
普通の住宅等ですと屋根の下に天井があるのですが、こういうスレートが使われている建物の多くは、その用途上、天井もなく、かつ階高が高いのが特徴なので安全対策が必要です。
命綱やヘルメットの着用はもちろんですが、今回は既存の屋根葺材の上に万が一に備えて安全ネットを敷きこんで工事をしました。これで、万が一の際にも下まで落ちる心配はなくなります。
工事方法は、既存の屋根葺材の上から新しい下地材を屋根の垂木またはモヤにボルトで止めつけていきます。
下地が完了したら新しい屋根葺材を一枚一枚順番に貼っていき、最後に棟やケラバといった部品を取り付けて完成です。
この屋根材は折板形状をしているのですが、車での搬送と荷降ろし場、またレッカーなどの条件が整えば、比較的長尺のものが使えますので、屋根の棟から軒先まで継ぎ手なしの一枚物で施工することが可能です。
見た目もとてもきれいですし、何より雨漏りの心配が激減します。
最後は、足場を撤去して掃除片付けして全ての工事が完了しました。
今回のカバー工法はあちらこちらの倉庫や工場などでも使われることが多くなってきましたが、間接固定、直接固定のほかに、同じ屋根材で葺替することも可能です。
また、基材となる鉄板の厚みや塗装(遮熱塗装や、防汚塗装など)も選べますので、十分検討が必要です。
何より、通常は建物外部での作業で完結しますので、建物内での利用に対する制限が少なく、利用や作業をそのままつづけていただいている中で工事が完了してしまいます。
今回のような小規模の農業用倉庫や車庫のようなものから大規模な工場、倉庫まで対応可能ですので、塗装やスレートの葺替に変わる選択肢のひとつとして、ぜひご検討ください。
弊社では住宅以外の店舗、工場、倉庫、農業倉庫なども施工させていただいております。もちろん、屋根改修工事については、お気軽にお問い合わせください。
中川住研三田営業所 TEL.079-568-0375 まで。
篠山市、三田市周辺のお客様の場合、比較的に早めにお伺いすることが可能です。