前回、「不同沈下」について少し書かせていただきました。
ただ、地盤の専門家というわけではありませんので、多少わかりにくいところもあったかと思いますが、ご容赦ください。
そこで、では現場では実際にはどんな様子で調査してるのかということで、ほんのすこしの写真ですが引き続きご紹介させていただきたいと思います。
今回、地盤調査でお世話になりました現場は三田市内になります。
最初の写真が実際に地盤調査を行っている様子です。
地盤調査の方法にもいろいろとありますが、木造の住宅程度の規模ならスウェーデン式サウンディング試験という手法が多く使われていると思います。
以前は手作業で行っていましたが、現在は写真のようなキャタピラーがついた小型の機械を使うことが多いと思います。
各調査を行われる会社や担当者さんがそれぞれ工夫をこらした機械を使われていますが、こちらの写真の機械には、電源用として小型の発電機も積んでおられますね。
敷地が狭いときなどは、この機械を少しばらして、手で現場まで搬入することもありますが、概ね敷地境界と建物の間が1m程度あるとなんとか調査が可能ではないかと思います(実際には現場確認必要です)。
では、機械ばかりで作業しているかというとそうはいかないのが現場でして、写真の場合は、調査地点の既設土間がタイル貼りになっていたために、タイルとその下地のコンクリート土間を手作業で解体撤去している様子です。
バリバリ、ガリガリ削岩機を使いますので、騒音があり、都市部や隣接のお宅がある場合は、少し気を使うことになります。
スウェーデン式サウンディング試験による調査は、建物の周囲で、地中に排水管などがない場所を選んで数箇所行うことがお多いです。
各調査地点ので実測データも確認しながら、地中の状況も考えつつ、次の調査地点、そして調査箇所を選定しつつ進めていきます。
最初におおよその計画はもちろん立てているのですが、実際の現場では臨機応変に対応することも大切なのです。
調査は、順次移動しながら行っていきますが、なるべく時間を有効に使うため、調査に使ったロッドを地中に残したまま次の調査地点へ移動して次の調査を始めることがあります。
調査機器を移動し次の調査を開始してから、残っていた前調査地点のロッドを手作業で引き抜いていきます。
調査結果は最終的に報告書という形で取りまとめられることになります。
正確な調査データをもとに分析が加えられ、報告書に取りまとめられるのですが、その際各調査地点の位置とレベル(高さ)が重要になりますので、レーザーレベルなどを使って正確にはかっておきます。
通常は、敷地内で4から5箇所程度の地盤調査を行って現場での調査は完了します。時間でいうと数時間、半日程度の作業量といったところでしょうか。
新築の場合だと、地盤調査の結果に基づいて地盤改良の要否、必要な場合の改良方法、そして基礎の形状などが提案されることになります。
また、不同沈下などがある場合など、既設の場合は、不同沈下の有無、地盤の状況に基づいた不同沈下に対する建物修正、改修、補強の工法等の提案が行われることになります。
いずれにしても、敷地、地盤の現状を確認し、知ることはとても大切なことです。
新築の場合はもちろんのこと、中古の売買や、既存住宅の不同沈下の不安などある場合は、ぜひ地盤調査も含めた建物調査を実施されることをお勧め致します。
お住まいの不同沈下、傾き問題などを含め、地盤調査や建物調査に関しましても、お気軽にお問い合わせください。
弊社では、弊社建築士ともに、外部の専門調査会社・技術者等と連携協力して対応させていただきます。
中川住研三田営業所 TEL.079-568-0375 または、お問い合わせフォームから。
篠山市、三田市周辺のお客様の場合、比較的に早めにお伺いすることが可能です。