地盤は沈下する?
ありますよ、沈下してしまうところ!
もちろん全てではありませんよ。
もともと地盤がわるいところ、そして埋立地なんかは、その可能性が高いようです。
今回は、地盤面に「地面に穴が空いたんだけど!」というご相談をいただいたことから始まりました。
結論からいいますと、沈下してました。
それも、結構沈下しています。
ご相談時には、建物の周囲に何箇所か穴というか陥没したので、その際は埋め戻したということ。
排水や給水管もおかしくなって一度修理されたとのこと。
それで、一度掘削して確認してくれないかというご相談でした。
現場を見せていただいたら、地盤面の穴については埋め戻されているので確認できず。
建物はクラック、建具の開閉不良、床の傾きなどもなさそうで、至って健全な様子。
でも、雨水排水枡は明らかに沈下していました。
依頼者とご相談し、とりあえず掘削してみることに。
といっても、重機もいれられない場所での掘削ですから人力です。
真夏の暑い中、職人さんには頑張っていただきました。
で、結果は、沈下していました。
ベタ基礎の下、グリ石下端と地盤面との間は10cmは空いています。
奥行き、全体的には未確認ですが、掘削した周辺部は少なくとも外壁端から1m程度奥まで沈下している様子。
依頼者様からは、コンクリートでも入れてもらえませんかとのご要望でしたが、横から流し込むのは難しいとご説明。
今回は、現状確認しただけで、填圧しながら再び埋め戻しました。
今回、地盤は大きく沈下していましたが、建物はほぼ無傷の様子。杭基礎になっていたため被害がなかったようです。
考えようによっては、沈下するから杭にしていたとも言えるので、杭が与えられた大きな役割を果たした結果とも言えそうです。
さて、これからどうするかですが、今は様子をみることになりました。
きっちり対処するためには、適切な工法を選択する必要があります。
ただ、いくつかの工法、選択肢を考えても、それなりの費用が掛かりそうですので、様子を見ながら検討することになりそうです。
地盤の中は直接見ることができませんし、沈下するかどうかなんか見ただけはわかりません。
現在は、新築なら地盤調査は当たり前のように行われているでしょうから、多少安心ですが、それでも沈下している場合があります。
過去の建物の場合、今のように認識が高かったわけでもないですから、致し方ないところもあったります(設計者、施工者の責任逃れというわけではございません)。
しかし、大切な建物を支える地盤ですから、できるだけのことはやっておいたほうがい良いのは確かなことです。
依頼者様とご相談し、いい方向へ向かうことができればと思います。
お住まいの不同沈下、傾き問題などを含め、地盤調査や建物調査に関しましても、お気軽にお問い合わせください。
弊社では、弊社建築士ともに、外部の専門調査会社・技術者等と連携協力して対応させていただきます。
篠山市、三田市周辺のお客様の場合、比較的に早めにお伺いすることが可能です。