もう連休に入っている方も多いことかと思います。お天気がいい季節ですが、雨が続く梅雨も目前ということで、今回も屋根の補修のことを少し。
以前、三田市内にて屋根の塗装をしたいので一度見てほしいとご依頼をいただきました。とにかく塗装だけでいいので、いくらで出来る?というお話だったのですが、それでも念の為に一度屋根を見せていただけますかとお願いして屋根の上へ。
さっと見てみると、やはり下からは見えない部分の屋根の一部がご覧のとおりボロボロになっていました。
よく見てみると、塗装の剥がれという状況ではなく、屋根葺材の基材そのものが劣化してぼろぼろと剥がれています。解体時に手で持つと一部ボロボロと崩れる箇所もありました。
こんな状況で塗装してもほとんど意味なく剥がれてくることは間違いないので、お施主様にご説明して、補修をしたほうがいいですよとご提案。
何分屋根の上の話で、お施主さんには直接見ていただくこともできないところですから、写真もお示し、補修工事の提案もお見積りも含めて数案提出させていただいてご検討いただきました。
最終的には、ご予算の中での対応ということで、大屋根部分の塗装はしばらく先送りして、劣化の激しい部分の屋根補修を優先することに。
既設の屋根葺材を解体撤去し、下地を補強した上で、ガルバリュウム鋼板のたて葺きにて施工させていただきました。
これで、雨漏りなどの心配はなくなることになりましたが、心配は大屋根部分。素材は今回補修した部分と同じものなですが、屋根勾配などが条件が異なったため、まだなんとか持ちこたえているようです。
一応、早めの塗装工事をおすすめしましたが、しばらく先送りされる様子。 これだけは、それぞれのご事情があるので仕方ないことです。 弊社としては、できるだけお施主様のご希望に沿った案をご提示させていただことと、そのための情報提供、アドバイスをさせていただくことかと思っています。
屋根の上など見えない部分が思っていたより劣化していたり、塗装で済むかと思っていたら、それ以上の工事が必要となったり、補修、改修、リフォームなどは、なかなか難しいものです。できれば、工事の有無にかかわらず、少し費用を負担してでも定期的な専門家による点検ができるといいと思うのですが。
さて、最後にもう一枚写真を。
これは、今回の工事で解体撤去した既存の屋根葺材の処分場への搬入時の様子です。
ご覧のとおり屋根葺材や外壁材が多いのですが、これらは材料の中にアスベスト(石綿)が含まれているか、含まれている可能性が高いものになります。
御存知の通り、アスベスト(石綿)は、健康に大きな害をもたらすことがわかっていますが、耐火性能などが優秀だったため多くの建築物の屋根材や外壁材等に使用され続けてきており、既存の住宅でもアスベスト含有建材が多く存在しています。
これらは、固形物の中に閉じ込められている状態なので比較的安全と言えなくもないのですが、工事の際に解体したり処分したりする場合は注意が必要となります。
また処分方法も特別扱いとなり、処分費用も非常に高価となります。あまりに処分費が安すぎたり、いい加減に現場で解体作業しているときは注意が必要です。ご自身で解体撤去されたり、敷地内などに無造作に放置、処分しないようご注意ください。
最近は、工事費を安価に済ますためにも既存建材を撤去せずに封じ込める形でのカバー工法、重ね張りなども開発されていますのでご相談ください。
屋根の葺替、改修のほか建物の点検・調査などに関するお問い合わせも遠慮なくお問い合わせください。
中川住研三田営業所 TEL.079-568-0375 まで。
篠山市、三田市周辺のお客様の場合、比較的に早めにお伺いすることが可能です。