今日の神戸新聞に「真珠会館建て替え計画」という記事とともに日本真珠会館の写真が掲載されていました。
神戸市中央区にある真珠会館は貴重なモダニズム建築と言われ、優れたモダニズム建築を保存する国際組織ドコモモ(DOCOMOMO:けっして電話会社じゃないですよ。)の選定も受けている国登録有形文化財なのです。
この建物を所有する日本真珠輸出組合さんが、老朽化を理由に今月下旬の総会で建て替えか修復かを決定される見込みということらしいです。
この建て替え計画に対しては、建築設計監理協会や日本建築家協会近畿支部兵庫地域会さんなどが反対の意思表示をされており、連名で修復と活用を求める要望書を同組合に提出されたとのことでした。
最近、兵庫県では近代遺産への注目も高まり、様々な保存、活用が進む中、貴重な建物がマンション建設のためなどに次々と消え去っていく姿も見受けられます。
神戸市もどんどん高層マンションが立ち並ぶようになってきましたが、中央区の一等地にわずか4階建ての古びたビルというのは一般の方々にどのように思われているのでしょうか。
こんなの早く取り壊してキラキラ輝くファッションビルかガラスに覆われたオフィスビル、それとも高層マンションに建て替えたほうがいいという方も多いのかも。
所有者含めいろいろな考え方のある中、日本のモダニズム建築100選に選ばれた名建築の行方が注目されているようです。
経済、文化、そして歴史に多くの人々の思い。
残すか残さないか? そう単純なはなしでもないようです。