既存住宅の安全性、耐震性などを考えるとき、真っ先に浮かぶのが壁の筋違であったり、間取りや屋根の重さであったりします。
でも、やはり一番大切なのが基礎であることは間違いないでしょう。なんたって家は「基礎」の上に建ってるんですからね。
で、うちの基礎は大丈夫なの? と考えてみてもよくわからなのが基礎であったりします。
とりあえずコンクリートで出来ているかどうかは分かりそうなものですが、それが外観からだけだとコンクリートブロックやレンガ積みにモルタルを塗っても同じように仕上がるのでなかなか見分けがつきません。
ましてや、中に重要な鉄筋が入っているのかどうかなんて見た目じゃ判断できず、やはり専門家に調査して貰う必要がでてきます。
その結果、コンクリート製だけど鉄筋入ってないよ!ってなったらどうしましょう? けっこうこのパターン多いんです。昔は鉄筋入れなくても良かったんですよね(法的には)。まあ、玉石の家もあるんだからと言いそうなものですが、やはり鉄筋が入っていないと、基礎は簡単にヒビが入ったり、ぷっつり折れたりしてしまうこともあります。
じゃあ心配だしどうしようかと考えた時、以前は既存の基礎を補強する形で新たに鉄筋コンクリートの基礎を増打ちしていたりしてました。
当然、基礎の厚みが出てきますので見た目の問題もありますし、床や内外装を一度こわさないといけないとか、費用が高くつくなどの問題もありました。
そこで、ご紹介するのが、「FRPグリッド基礎補強工法」です。この工法、炭素繊維やガラス繊維などの高性能連続繊維を、耐蝕性に優れたビニルエステル樹脂に含浸・硬化させて、格子状に一体成型したFRP(繊維強化プラスティック)製の格子筋を既存の基礎に取り付けてモルタル塗りで仕上げるという極めて簡単なものです。
まあ、簡単と言ってもそれなりに苦労する部分もありますし、場合によっては施工が難しい場合もあるでしょうが、従来工法からすると時間も短縮、費用も軽減されることでしょう。
なんか、いいことずくめのようで、簡単にできそうにも思えますが、やはり大切な家の補強をするのですからその検討の際にはきっちり構造のチェックも必要ですし、正確、適切な施工が不可欠となります。
このFRPグリッド工法を採用する場合は、設計者の場合は建築士の資格、日本建築防災協会などが行う講習会の受講に合わせFRPグリッド基礎補強工法に関する講習も受講する必要があります。また施工者の場合もFRPグリッド基礎補強工法に関する講習が義務付けられており、だれでも、簡単にというわけには行かないようです。
この工法は従来は大きなコンクリート製構造物の補強などに使われていたようで実績もあるようですから、もしお住まいの耐震化、基礎の補強をお考えの際には、一度検討されてみてはいかがでしょうか。見た目もスッキリしていますし、お勧めですよ。ぜひ、ご相談ください。
この工法・素材は、基礎パッキンで有名な城東テクノ株式会社さんなどで取り扱われています。
耐震診断・補強計画の策定・耐震改修、もちろんFRPグリッド基礎補強工法などに関しても遠慮なくお問い合わせください。
中川住研三田営業所 TEL.079-568-0375 まで。
篠山市、三田市周辺のお客様の場合、比較的に早めにお伺いすることが可能です。