今回ご紹介するのは、先日ご紹介したものと同じく、床のリフォーム工事の事例です。
場所も同じく玄関ホールになりますが、床に貼られているフロアー材は、あの寄せ木デザインのものではなく、和風住宅の廊下や縁側でよく利用されている松柄の幅の狭いフローリング材になります。
パット見た目は、日常の手入れの様子が伺えるほどピカピカに輝いている床なんですが、実際には、ところどころ踏み抜きそうになるぐらい劣化が進んでいましたので、玄関ホール部分のみ全面張り替えで施工させていただきました。
実際にたわみがひどい部分を解体してみると、フロアー材の各接着面がぼろぼろと剥がれ落ちていきます。
極端に言いますと道具不要で手ではがせるような状態でした。
床下部分の湿気は思ったよりも少ないようで、少しカビがある程度。
根太や大引きは、腐るような状態まではなっておらず、どちらかといえばまだまだ健全な状態でした。
今回施工した玄関部分には、以前トイレなどがあったようで、玄関リフォームの際に撤去されたため、旧玄関框の部分含め、ブロック基礎が残っている状況でした。
ただ、それほど通気を阻害している状況でもなさそうでしたので、施工上問題ない箇所はそのままとして、防湿シートを敷き詰めた上に防湿コンクリートを打設しました。
その後、大引や束も新材に取り替える(捨て張りのための高さ調整や今後のことを考えて)こととして、檜の大引、鋼製束を施工、米松の根太、床断熱材を施工した上で、捨て張りの構造用合板張りました。
ちなみに、既設の幅木は解体済みで、壁のクロスなどは、現状のまま施工させていただきました。
捨て張りの上に仕上げとなる床フロアー合板を施工し、幅木を取り付ければ工事完了です。
既設は、松柄のものでしたが、新しい床材は、バーチの突板、クリアー仕上げのものを選択していただいました。
玄関框は、既設のままとしましたが、特に違和感もなく、きれいに仕上がっていると思います。
今回の現場では、玄関ホールから奥の廊下まで同じ素材で仕上げられていましたが、たわみなどの劣化が確認されたのは、玄関ホール部分のみでした。
踏み抜きそうなのを放置するわけにもいきませんので、お施主様とご相談の上、玄関ホール部分のみの張り替え工事となりました。
また、できるだけ費用を抑えるために、壁は幅木のみ交換(既設がMDF下地のものでうまく再利用できないため)させていただき、壁紙や玄関収納部分などはそのままとしました。
実際の現場作業は、着手解体から床施工完了まで計4日間でしたが、コンクリートを打設してから少しお時間をいただき、乾燥養生しましたので、1週間ぐらいの工期となりました。
前回と違って今回は、床材は下地も含めて全面的にやりかえることとしましたが、玄関框は既設をそのまま再利用です。
それぞれの現場によりまして、材料も、施工方法、ご利用の状態も異なるため、その都度お施主様とご相談させていただきながら、できるだけいい方法を選択していただけるように努めております。
こちらも、末永くご利用いただけましたら幸いです。
ありがとうございました。
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