少しずつ夏が近づいてきたようで、日中はほんと暑くなってきましたね。半袖だと寒いし、長袖着てると暑くなってくるし、今の時期ほんとに着るものに困ってしまいます。
さて、今回はそんな夏の暑さに備えるための断熱改修のお話しです。
断熱と聞くとどうしても冬のイメージがあって、暑さ対策というより寒さ対策のイメージが強くなるのではないかと思います。
もちろん、どうしても冬の寒さが厳しい日本ですので断熱で快適に冬を過ごすというはいいのですが、この断熱、意外と夏の暑さ対策に有効なのです。
こまかなデータや何やらのお話しは専門の情報がネット上にあふれているかと思いますので、そちらに譲りたいと思いますので、ここでは天井の断熱改修の事例をご紹介させていただきます。
写真の事例は、築数十年の立派な入母屋造りのお宅の2階の天井裏の様子ですが、ご覧のとおり天井材の裏面がそのまま見えていますので、断熱対策は何もされていません。
そんなことあるの?というのが今の普通の感覚かと思いますが、以前は何もないのが普通だったんですね。
このような状況だと、夏の強い日差しを受けて暖められた天井裏の熱気はどんどん薄い天井材を通過して室内へとその暖かさを伝え続けていきます。
夏に天井裏に入ったことがある方(普通はあまりいませんが(笑))ならわかると思いますが、見事にサウナ状態になっています。
このようにどんどん天井裏から暖められる中、いくら窓をあけても、エアコンかけてもそうは効率よく温度を下げることは難しいものです。
そこで、今回は、この何もなかった天井裏に新たに断熱材を入れることとさせていただきました。
今回採用したのは、グラスウールという断熱材で非常に一般的なものです。他にもいろいろな断熱材がありますし、工法も吹き込み工法など新しい工法が次々と出てきていますが、あえて普通に人力で天井裏に断熱材を持込、敷きこんでいくという工法を採用しました。
工事を行ったのが夏に入りかけの時期だったので、天井裏はご想像の通り夏を通り越してすでにサウナ状態でしたが、熱中症などでダウンしないよう気をつけながら作業を行い、ご覧のとおり天井一面にきれいに断熱材を敷き詰めました。
それで効果は?ということですが、今回の現場は詳細なデータをとっていないので正直評価できるような状況にないのですが、昔よく使われていた薄っぺらい断熱材とは違い確実に効果があるはずだと思っています。
ただ、この断熱工事は、天井だけすれば絶大な効果が現れるというようなものでもなく、やはり壁や床、窓などの開口部も合わせて対策してこそ、その効果も大きくなるものだと考えます。
でも、予算の問題もありますし、建物の構造の問題その他諸条件がある中でのお話しですから今回のようにできるところから部分的に改修していくというのはいい方法ではないかと思います。
単に日射による暑さを室内に取り入れないようにするばかりか、エアコンなどの効果も高めますので1年を通して冷暖房費の削減にも貢献すると思います。
また今回は断熱材を天井裏に搬入するために点検口を兼ねて一箇所天井に開口部を設けさせていただきました。
それから、あまりに天井材の吊り木が頼りない状況だったので、補強工事も合わせて行っています。
夏の暑さに備え、節電対策も兼ねて今から断熱工事を検討してみるというのもいいのではないでしょうか。
*今回使用した断熱材: マグ・イゾベール オランジュ 16kg/㎡ t155 でした。
*断熱材の選定は、ご要望、諸条件に応じて行われます。
こちらは、おまけ。
天井裏には意外といろんなものがあったりします。
ご覧の何か壺のような形状のものは、構造材の母屋にぶら下がる蜂の巣でした。
小さな方ですね。
ほかに、アライグマ、イタチ、たぬきに蛇なんかと遭遇することも。
断熱改修工事に関するお問い合わせも遠慮なくお問い合わせください。
中川住研三田営業所 TEL.079-568-0375 まで。
篠山市、三田市周辺のお客様の場合、比較的に早めにお伺いすることが可能です。